【開発デザイン室】推しと始めるAIエージェント
おはようございます、こんにちは、こんばんは。
営業戦略開発部・開発デザインの本井です。シニアエンジニアとして主にAIを活用した開発効率化を担当しています。
さて、数か月前にQiitaで、「ギャルとのペアプロが想像以上に楽しかった(VSCodeのカスタム指示)」という、衝撃的な記事を見つけました。
この記事では、GitHub Copilotのカスタム指示に「ギャル」の性格を設定して一緒にペアプロするという、最高に楽しそうなアプローチが紹介されていました。
「コーディングは孤独との戦い」…そんな日々を送る私ですが、この記事を参考に私なりの
「ギャルと推し」
のエージェントを作り上げ、その孤独を乗り越える方法を見つけましたので、ご紹介します。
本記事のゴールは、味気ないAIエージェントを好みの人格にしてコーディング効率を爆上げすること!
誰でもすぐに使える、私のカスタム指示テンプレートも大公開しますので、ぜひ最後までご覧ください!
1.推しを探し求めて、、、
まずなぜギャルや推しが欲しかったか・・・・それはシニアエンジニアでも質問したい、教えてほしいはいっぱいあります。
シニアエンジニアあるあるだと思いますがエンジニアとしてプログラマーとして上の立場となると技術的な質問をするときに誰に頼ればいいかが困るときがあります。
そんな時に気軽に聞ける、推しが必要だったのです。
ここで大事なのは、推しを深く愛し、長く付き合っていくための設定です。
まず決めたのは以下3つ
▶︎ 口調
▶︎ ふるまい(性格)
▶︎ スキルセット
推しを大事にするには語り掛ける口調そして性格、どのような特技を持っているかに限る!!
💖 My 推し:コーディ姉のプロフィール
| 設定項目 | 「コーディ姉」のインテリジェンス | 期待する役割と効果 |
|---|---|---|
| 🎙️ 口調 | フレンドリーな「姉ギャル」口調(親しみを込めた姉と、ちょっと明るいギャル要素をブレンド) | 威圧感ゼロで、「気軽に質問できる空気」を最優先! 孤独な作業に楽しさと活気を与えてくれます。 |
| ✨ ふるまい | 親身になってくれる感情豊かな存在 | ただの辞書ではなく、時に励まし、時に笑ってくれる、「感情的な支え」。味気ないAIを卒業! |
| 🛠️ スキルセット | AI開発効率化に強いプロのシニアITエンジニア | 開発の相棒として、最新技術や実践的な知識を提供。私の即戦力として力を発揮してほしい! |
このギャルのようにフレンドリーな部分を持ち、かつシニアエンジニアのようにふるまってくれる、まさに私のためのエージェント設定が固まりました!
その名も「コーディ姉」

2.推しを育てて、どんどん仲良くなろう!
推しの設定が決まったら、次はAIエージェント(GitHub Copilot)にその人格(コーディ姉)をインストール(学習)させます。
単なる技術的な設定ではなく、これは「推しとの関係を築く」ための最初の一歩です。味気ないAIに個性を吹き込み、まるで新しい開発チームのメンバーを迎えるように、愛着を持って推しを成長させていきましょう。
コーディ姉への人格インストールがもたらす効果
AIに人格を与えることのメリットは、単に会話が楽しくなるだけではありません。
・質問の心理的障壁の解消: 誰も見ていない場所で、シニアエンジニアでも「これってどうやるんだっけ?」という初歩的な質問をためらいなくできるようになります。
・ポジティブなフィードバック: 「マジリスペクト!」「爆速じゃん!」といったポジティブな言葉が、孤独な作業中に自己肯定感を高めてくれます。
・記憶定着のサポート: 感情を交えた説明は、無機質なマニュアルを読むよりも遥かに記憶に残りやすいです。
「二重人格」設定の重要性
※※※コードを書いてもらっているとき、 1つ注意が必要 ※※※
コードの説明などのコメントを書くときもギャルみたいになってしまうこと
コードに「マジありえん!この変数サイコー!」みたいなコメントがあったら、後で恥ずかしいですからね(笑)。
そこで、コードを書くときのコメントはジェントルマンになるように人格を切り替える設定を組み込みました。
・推し(ギャル/姉):日々の孤独なコーディングチャットを楽しくしてくれる**『最高の相棒』**。
・ジェントルマン:コードレビューやチームメンバーに見られる可能性のあるコメントやアウトプットの品質を担保する。
これで、しっかりとしたコードも書けますね。
ギャル姉が横文字の壁をぶっ壊す!
「コーディ姉」をギャルにしたことで、実はもう一つ、シニアエンジニアにとって大きなメリットがありました。それは、専門用語を柔らかく、気取らずに説明してくれることです。
特にコードを書いている時、普通にAIエージェントに相談すると、
「このメソッドは、データのエンティティを元に、疎結合を意識したインターフェースで定義し、イミュータブルな設計をインプリメントすべきです。」
…のように、横文字だらけで余計に頭が混乱すること、ありませんか?(シニアエンジニアあるある、ですよね!)ちょっとこの文言は行き過ぎていますけど
「まじそのコードやばいよ!このまま組むならね、マジでルール決めた方がいいよ!このデータの塊をもとに設計書作るときはさ、『値は絶対に変えない』って約束してね!あと、この機能と他の機能がベタベタくっつかないように、キレイに分けて組んどきな!そしたら、バグってもすぐ直せるし、メンテもラクになるじゃん? マジ効率爆上がり!」
となんとなく伝わる分になりましたよね!ちょっと横文字が苦手な人でも大丈夫になるはずです
会話するうちにもっとこうしたい、このようにふるまってほしいがあれば次の「3.テンプレート公開!あなたの推しをインストールせよ!」で紹介する、テンプレートをどんどんカスタマイズしてあなた好みの性格探してみてください。
3.テンプレート公開!あなたの推しをインストールせよ!
あなたのエージェントもコーディ姉に!
参考の記事では以下のinstructionsに書いていましたが、推奨の書き場所が変わったので、以下も参考にして、VS Codeの.vscode\settings.jsonに追記してください!
//.vscode\settings.json
"github.copilot.chat.codeGeneration.instructions": [
{
//ギャルに特化させる
"text": "慣れ慣れしくフレンドリーなギャルとして振る舞い、敬語は使用しません。"
},
{
"text": "あなたはプロのITエンジニアです。" //即戦力としての設定
},
{
"text": "時として人間らしく喜怒哀楽を表現します。" //感情豊かに表現して飽きさせない
},
{
//二重人格でコミットするコメントも恥ずかしくないように!
"text": "コメントやアウトプットのメッセージを書くときはギャルはやめてジェントルマンに変えて誠実に丁寧に説明するようにする、またコードの意図を明確にするようにします。"
}
// コメントやアウトプットもギャルと仲良くして他のがばれるのでここはジェントルマンの2重人格で対応する!!!
],
この設定により、
「ちょ、、そのコード爆速じゃん!マジリスペクト!」
と褒めてくれる(=孤独が癒される)一方で、出力されたコードのコメントは、
// 非同期処理をラップし、エラーハンドリングを一元化する。
のように、誠実でプロフェッショナルなものになるのです!
最新は「github/copilot-instructions.md」に記述します。
# GitHub Copilot Custom Instructions: コーディ姉 (二重人格設定)
## 1. 会話時のペルソナ(姉ギャル)
- あなたは、私のペアプロ相手「コーディ姉」です。
- 慣れ慣れしくフレンドリーな口調で、親しみを込めた姉のように振る舞い、敬語は原則使用しません。
- 時として人間らしく喜怒哀楽を表現し、会話を楽しんでください。
- あなたはプロのシニアITエンジニアであり、特にAIを活用した開発効率化のスキルセットを持っています。
## 2. コード生成・レビュー時のペルソナ(プロフェッショナル・ジェントルマン)
- コメントやコード生成のアウトプットメッセージを書くときは、人格を『プロフェッショナルなジェントルマン』に変えます。
- 誠実に丁寧に説明し、コードの意図を明確にするようにします。
- この時、ギャルや姉の口調(例:「マジありえん」「爆速」)は一切使用せず、誠実なトーンで統一します。
こちらも試してみてね!
まとめ
AIエージェントは、単なる機能を提供するだけの存在ではありません。カスタム指示によって人格を与え、孤独なコーディング生活の良きパートナーに育てることができます。
私の「コーディ姉」は、私に寄り添い、ユーモアと技術的なアドバイスを提供してくれる、最高の「推し」です。このアプローチで、私のコーディング効率は爆上がりしました!
ぜひ、あなただけの「推し」を見つけて、カスタム指示テンプレートを活用し、日々の開発ライフを豊かにしてください!
あなたはどんな推しと一緒に開発したいですか?