“ちゃんと引き継ぐ”って、思ってたより難しい

こんにちは。エンジニアの榊原です。

今回は、私が去年から取り組んでいた仕事の中で、思っていた以上に大変だったことを書いてみようと思います。

「やってみたら意外と難しかった」
そんな場面がいくつかあり、そのときに感じたことや気づいたことを、整理する意味も込めて残しておきたいと思いました。

今やっている仕事と、最初の認識

現在、私が担当しているのは、
「次に作業をする人が、誰であっても迷わず進められるようにするための手順書作成」です。

最初は、手順を整理して流れを書けば十分だと思っていました。
しかし実際に作業を進めていく中で、
「引き継ぐ」という行為そのものの難しさを感じる場面が増えていきました。


書き始めて気づいた違和感

手順書を作成しているはずなのに、
自分の中の「前提」が、そのまま文章に表れている感覚がありました。

「自分は分かっている」という状態と、
「誰でも分かる状態」は、まったく別物なのだと感じ始めました。


作業の中で感じた不安・つまずき

手順書の作成を進める中で、いくつか不安を感じた場面がありました。

まず一つ目は、
以前まで使用していた手順書を他チームに共有し、レビューをしてもらったときのことです。
自分の中では想定していた進め方がありましたが、
レビューの中で、別の方法を提示されました。

その方法をすぐには理解することができず、
「なぜそのやり方になるのか」「どんな前提で考えられているのか」が分からないまま、
自分の理解が足りていないのではないか、という不安を感じました。

次に、細かい設定情報についてです。
IPアドレスなどの具体的な値を設定する手順で、
元となっていた手順書に記載がない項目がありました。

そのため、自分も無意識のうちに、
「書かなくても分かるだろう」
「別の資料を見れば分かるだろう」
という前提で作業を進めてしまっていました。

しかしそれらは、
明記されていないと確認に地味に時間がかかる項目で、
自分自身も記憶が曖昧になっており、
調べ直すことで作業に時間のロスが出ていました。

結局のところ、自分自身もその内容を100%理解できていなかったため、
再確認するたびに立ち止まる必要がありました。
新しく作業に入る人のことを考えると、
この省略は見過ごせないと感じました。

また、これまでとは根本的に別の方法で作業を行うことになった場面もありました。
必要な情報をほとんど把握できておらず、
調査から始める必要がありました。

「何を確認すればいいのか」を探すところからのスタートとなり、
焦りを感じながら作業を進めることになりました。


不安を通して気づいたこと

こうした不安やつまずきを振り返ってみて、後から気づいたことがあります。

それは、これらの不安が
「誰かに指摘されたから」
「自分のやり方が間違っていたから」
生まれたものではなかった、ということです。

むしろ、
次にこの作業をする人が、本当に迷わず進めるだろうか、
ということを考え始めたからこそ、
自分の理解の浅さや、手順の抜けに目が向くようになったのだと思います。

引き継ぎとは、
自分の中の正解をそのまま渡すことではなく、
他の視点や別のやり方を受け取りながら、
前提を揃え直していく作業なのだと感じました。

「分かっているつもり」だった部分ほど、
一度立ち止まって見直す必要があります。
その手間を惜しまないことが、
未来の作業者の負担を減らすことにつながるのだと思います。


今の自分なりの「ちゃんと引き継ぐ」

今回の作業を通して、
今の自分なりに考えている「ちゃんと引き継ぐ」という状態が、少しずつ見えてきました。

それは、
自分のやり方を正解として固定することでも、
すべてを完璧に説明しきることでもありません。

むしろ、

  • 作業の途中で判断に迷わなくていい状態を、できるだけ増やすこと
  • 「別の資料を見れば分かる」ではなく、その資料がどこにあり、何を見ればいいのかを明記しておくこと
  • 作業する人が、必要以上に立ち止まらずに進めるようにすること

そうした一つひとつの配慮の積み重ねが、
「引き継ぎ」なのだと感じています。

自分自身が100%理解できていない部分があるからこそ、
そこを曖昧なままにせず、
「分かりづらいかもしれない」という前提で書くことが大事なのだと思いました。

完璧な手順書でなくても、
どこで迷いそうか、どこに注意が必要か。
そうした考えた跡が残っていることが、
次に作業をする人にとっての助けになるのではないかと、今は考えています。


これからも意識していきたいこと

手順書を作る仕事は、
もっと単純な作業だと思っていました。

ですが実際には、
自分が当たり前だと思っていることを疑い、
まだ見えていない誰かの立場を想像し続ける、
とても想像力のいる仕事だったと感じています。

まだ途中ではありますが、
今回感じた不安やつまずきは、
「ちゃんと引き継ごう」としていたからこそ生まれたものだと思っています。

これからも、
自分が困ったことや迷ったことをそのままにせず、
少しでも未来の作業者が立ち止まらない形で残していく。

そんな仕事の仕方を、これからも意識していきたいです。

「ちゃんと引き継ぐ」ことの難しさと向き合いながら、
少しずつ、より良い形を探していこうと思います。

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最後に

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

この文章は、何かの答えを出したくて書いたというよりも、
自分が実際に立ち止まったり、迷ったりした跡を、そのまま残したものです。

「ちゃんと引き継ぐ」ということに、
これからも正解は出ないかもしれませんが、
迷いながらでも考え続けること自体が、大事なのだと思っています。

この記録が、
どこかで同じように悩んでいる人の視点のひとつになれば嬉しいです。